ホーム > トピックス

トピックス

環境と経済の両立は?

私たち組合は、「環境と経済の両立はありえない」立場で従来から主張してきた。その考えには信念をもっている。今すぐに自然エネルギーに変えられないからすべての原発を廃止とまではいかなくても、時間軸を設定して廃止の方向で進めることには異論はない。自然エネルギーではコストがかかることというのが前提にあって、環境を守ろうとすれば、例えば福井県に隣接する滋賀県民の生活や命を守るには費用がかかることになる。それでも国民の生活と命を守るために費用をかけてでも自然エネルギーを推進すべきだと思う。現状では、経済と環境は両立しないと考えている。そういう立場から言えば、城南信用金庫の理事長が「脱原発宣言」をし、金庫のホームページにも「原発に頼らない安心できる社会へ」を掲載されて、朝日新聞の取材に対して次のように発言されたことは高く評価されるものと考える。例えば、「経済発展は、無理のない着実な程度がよいのです。それなのに大局観もなく突き進み、成長のために原発はやめられないと思い込んだところが問題でした」といった発言には共感を覚える。また、前郵貯銀行社長で三井住友銀行西川名誉顧問も脱原発宣言を「英断」と言われたという。何より最後に「企業だって、正しいと思ったことは発言すべきです。そこで働く人たちの誇りにかかわることなのです」と結んでおられる。その発言からは経済でなく経営としての信念というか哲学を垣間見ることができると考える。メガソーラー構想は始まりは脱原発の環境問題からであっても、結論がビジネスになっていると思われる。私たちは、当行が環境問題に対する当行経営の哲学、立ち位置としてびわ湖の水を放射能で汚さない。近畿の水がめを守るというメッセージを発信すべきだと考える。

「波紋」 2011年8月 第333号

back to top